植樹式 台東区立柳北小学校(日本・東京都)

プロジェクト第1号として“被爆柿の木二世”が1996年3月5日に台東区立柳北小学校に植樹されました。“被爆柿の木二世”の里親探しの記事を見た3年1組の担任の畠山優子先生と生徒16人の「みんなで柿の木を育てたい」との思いが実現し、全校行事として植樹式“Meet the KAKI”が実施されました。
こどもたちからは柿の木の命名が行われ、オスの柿の木には「かきカキ君」、メスの木には「夢柿ちゃん」という名前が決定しました。「かきカキ君」の「かき」は被爆した親木のこと、「カキ」は新しく生きていこうとする2世の意味、そして「夢柿ちゃん」には自分たちの夢を託していこうという思いが込められています。そのほかに3年1組の児童と宮島達男により10年後の柿の木を考えるワークショップが行われました。宮島が10年後の柿の木を描いたドローイングにはL.E.D.数字カウンターがうめこまれ、16名のこども達は各2個のL.E.D.にサインをして、そのうちの1個だけを自分の好きな点滅のスピードに調整しました。そして、残りの1個は10年後に再会してスピード調整する約束をしました。
植樹後もこども達は積極的に柿の木との交流を続け、旧3年1組には卒業までこども達だけの「柿の木実行委員会」が存在していました。この実行委員会のメンバーからは、「柿の木を育てて見守っていきたい」、「いやなことがあると、柿の木のことを思い出して頑張る」といった声が寄せられていました。2001年3月、残念ながら柳北小学校は廃校になりましたが、隣接する柳北公園に移植され、現在も柳北小学校のこども達の思い出を留めています。

2006年8月19日に10周年祭”The Harvest of KAKI”が行われ、10年ぶりに柿の木の下で畠山優子先生と13名が集まり、海老沼先生、小池先生、宮島達男、そして実行委員の横山雅美さんなど、大勢の関係者が再会しました。もう成人した青年達の手であの当時残したもう一個のL.E.D.のスピード調整がなされ、柿の木ドローイングは見事完成。実際の柿の木にも、本物のL.E.D.を赤く点灯させ、夏の夜空に「時のクリスマスツリー」を作って柿の木とこども達の成長を祝い、再会を喜び合いました。

台東区立柳北小学校 10周年祭

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