植樹式 トレビアーノ・ロマーノ中学校

湖に面した、小さくも美しいトレビアーノ・ロマーノ市には、各国の外国人が多く在住しています。市民は自然と互いの文化に興味を持ち、市では数年前より「エジプトの日」「ヨーロッパの日」などを設け、国際交流・異文化理解の機会をつくってきました。

トレビアーノ・ロマーノ市の植樹は、市の文化担当として文化行政に力を注いでいるジュリアーノ ネンチーニさんによって申込みされ、岸田しほみさん一家が中心になって、植樹イベントを企画してくれました。
今回は「日本の日」として、市の小学生、中学生約200人と親たちなど100人計300人が参加して、柿の木を市の中心部にある中学校前庭に鉢植えの状態で植樹しました。当日の朝はひどい雨でしたが、式典開始時間にあわせるように雨があがり、小学校の児童たちも一緒に式典に参加しました。会場では全校生徒でつくった大きな柿の木の平面作品や彫刻も披露されました。平面作品には、中学生ひとり、ひとつずつ作ったという色とりどりの柿の実が賑やかに実り、また、やはり学生がデザインしたという彫刻は、6つの鳩が学校の6つのクラス、つまり学生全員の平和への願いを表していました。彫刻は中学校前庭に設置され、学生たちは、長崎平和記念公園の平和彫刻プロジェクトに参加する気持ちでこの彫刻プロジェクトを実施しました。このため、会場には、長崎平和記念公園の各国から寄贈された彫刻の写真も併せて展示されていました。会場で、学生が作った日本についての冊子が配布されたほか、映画館でも学生の柿の木プロジェクトへ寄せる作品が展示されており、こうした、美術教師マリア・グラツィア・カルカーニ先生をはじめとする学校をあげての事前のワークショップや取り組みが素晴らしかったです。

植樹式では、今回の植樹を応援してくれた日本大使館からも、暖かいメッセージが読み上げられ、こども達にえんぴつなども贈呈されました。植樹は、サラ・キシダさんたちの美しいバイオリン演奏の中、かわいらしい花の冠をつけた女の子に導かれて行われました。
2002年には実をひとつつけた柿の木ですが、2004年には2本とも枯れてしまいました。誰かが別の柿の木(被爆二世ではない)を植えてくれて、人々にとってはこれが「長崎の柿」との思いで、みんなで大切にしているそうです。

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