ベオグラード市内に入るとコソボ紛争で、NATO軍が行った1999年の空爆により、破壊されたビルが目につきます。今回、プロジェクト参加申し込みを行ったアレックスさんは「爆撃を受けるまでは、イラクや原爆も対岸の火事だったが、今は人事ではない。それは人類の問題であると強く思う。だからこそ、柿の木プロジェクトをこの場所で行いたかったし、それは特別の意味を持っている。」と語っています。アレックスさんは柿の木プロジェクトへの熱い思いから、来日までして、植樹を実現させました。
植樹式はSKCギャラリーで行われました。アレックスさんの母校でもある小学校のこども達が次々と手に絵を持って集まり、SKCギャラリーの壁に貼っていきます。正面の壁には日本の谷中コミュニティセンターの植樹記録がプロジェクターで紹介されていました。式典には小学校のこども達、ユーゴスラビア文部大臣、日本領事館の方も参加してくださる中、アレックスさんのスピーチ、海老沼先生のスピーチ、ユーゴスラビア文化大臣の挨拶と続きました。
そして、こども達と共に参加者全員、柿の木の鉢植えを持ったアレックスさんと一緒に植樹場所であるベオグラード中央公園へむかい、町の中を行進しました。植樹場所では、数人のこどもが春の訪れを祝う詩などを読み上げ、植樹が行われました。植樹後には、あやつり人形が上演され、柿の木を大切に育ててほしいとこども達にむけてパフォーマンスが行われました。