1999年のベネチアビエンナーレでの展示の際、里親募集を見つけたダニエラ・トネリさん。当時もプロジェクトへの参加を望み、柿の木プロジェクトの事務局と手紙のやりとりをしていたのですが、ダニエラさんの仕事の関係で実現することはできませんでした。2004年、ダニエラさんからサン・マリノ共和国、州立美術館でのプロジェクト参加の正式な植樹申込書が届き、5年ごしのプロジェクトが実現しました。
植樹式を前にして、ダニエラ・トネリさんとシルビア・メルリさん、ミレナ・ザノッティさんによるワークショップが開催されました。ワークショップは自然素材を使用し、こども達と作品を作りました。チョコレート、苺、コーヒー等を絵の具代わりに使い、体・手型を紙に押して木の絵を描き、その上に叫ぶような子どもの顔のピンボケした写真をコラージュしています。アントニオ・フェリーチさんとダニエラさんによるポスターも制作され、植樹式の告知が行われました。
植樹式にはイル・ムリーノ小学校の生徒を含むこども達約100人と大人約250人が参加。サン・マリノ共和国大使館文化担当官、ファエターノ市長、国務長官、文部大臣、サン・マリノ日本協会の代表、在サン・マリノ日本国名誉総領事、在イタリア日本大使館公使等の様々な機関の方が集まり、式典は行われました。来賓者の挨拶と共に、アウグスト・ミケロッティさんが詩を朗読してくれました。メディカル・セラピストのマリナ・ザヴォリさんは、世界大戦中、中立国サン・マリノ共和国が多くの避難民を受け入れた話をしてくれました。植樹はこども達の手で行われ、一人ずつ小さなスコップで土をかけていきました。ファエターノ公園には仮植樹、9月に新しくオープンするイル・ムリーノ小学校へと移植予定です。