柿の実幼稚園は園児が約1400人もいるとても規模の大きな幼稚園です。山の中にある広大な敷地の園内(ほとんどひと山)には、子どもたちの工作教室「アトリエ柿の実」や、建物の床下がすべて迷路になっている遊び場、坂道の横には下まで一気にすべれるすべり台もあります。その柿の実幼稚園から5分ほど離れた場所に新しく、同じ経営になる「夢の森幼稚園」が開園する予定で、「アトリエ柿の実」の代表 矢野真一先生の申込により、その敷地内に被爆柿の木2世の苗木が植えられることになりました。
森の中で行われた植樹式には新しい園舎の完成を待ち、新しく入園した夢の森幼稚園の園児約25名と保護者の方々、職員の方々が参加しました。園長先生、海老沼先生、宮島達男の挨拶ののち、紙芝居「かきのきおやこ」が披露されました。屋外で舞台もない中、以前、幼稚園の園長先生だったという先生の手で演じられ、子供たちはみんな紙芝居に集中していました。たくさんの参加者に見守られながら、代表の6人の男の子が柿の木の苗木に土をかけていきました。植樹場所は急な勾配の斜面。6人の男の子達は落ちそうになりながらも、しっかりと土をかけてくれました。
植樹後、幼稚園に併設されている「アトリエ柿の実」主導のもと、25名の園児と共にワークショップ 「空気さんに線を引こう。風と遊ぼう」を行いました。いろいろな色のすずらんテープの一端を木に結び付けて、その反対側の端を持って、森の中を子どもたちが歩き回る。遠くまで行く子どもや山の斜面に上る子どもたちは途中の木にまきつけました。時間が経つにつれて、森の中に色とりどりのテープの線が走り、それらが風になびいて音をだし、とても良いインスタレーション空間ができあがりました。残らない作品なので少し残念のような気もしたのですが、こども達が楽しそうだったのがとても印象的なワークショップでした。