東松山市は、「地域と自然の再生」をテーマにホタルの里づくりをすすめるなど、地域住民とともに積極的に環境保全に取り組んでいます。ホタルの里づくりが実施されている唐子地区は、打木村治の児童文学『天の園』の舞台であり、創立130年余の長い歴史をもつ唐子小学校、唐子中央公園、そして原爆の図・丸木美術館があり、環境や平和について学ぶことができる貴重な資源に恵まれています。
2005年、東松山市役所環境保全課の加藤敏彦さんは、NHKニュースでハラミュージアムアーク植樹の様子を見て、柿の木プロジェクトを知り、地域のこども達が関わることができるプロジェクトということで、申込みをしてきました。市内の唐子小学校とともに、市民が集う唐子中央公園が植樹場所として選ばれました。
午後の植樹式に先がけて、午前には、唐子小学校の体育館で、全校生徒が参加し、校長先生、海老沼先生の話を聞きました。また、唐子公民館では東松山市民を対象に海老沼先生と宮島達男の講演会を行いました。唐子小学校の3年生2クラスが、唐子中央公園に移動し、唐子中央公園の植樹式に参加しました。こども達は2人1組で、事前の原爆の図・丸木美術館の出前ワークシヨップで制作した柿渋で絵を描いた竹を立て、植樹式の準備を行いました。
植樹式は、唐子地区ハートピアまちづくり協議会の鈴木会長の挨拶ではじまりました。関係者の紹介の後、唐子小学校の代表のこどもから柿の木の名前の発表がありました。唐子中央公園の公園の柿の木は「かき太郎」です。桃太郎のように強くたくましく育ってほしいという思いがこめられています。こども達は土をかけながら、「元気に育ってね!」と声をかけていきました。さらにこども達から大人たちへ柿の実おりがみのプレゼントがあり、最後にお祝いの歌として唐子小学校のこども達による「線路は続くよ」のの替え歌で、「平和のひびき」が振り付きで披露されました。こども達の元気いっぱいの歌声が響き渡る素晴らしい植樹式となりました。
その後も唐子小学校では、1年に数回の柿の木プロジェクトに関連したワークショップが続けられています。