福島市立渡利小学校では、2011年4月13日に被爆2世柿の木の植樹式を予定していました。
しかし、2011年3月11日に起こった東日本大震災、その後の福島原子力発電所の事故により、3月にはたくさんの人々が福島市内に避難してきて、渡利小学校も避難所となったこと、またその後の放射能問題から、植樹を断念せざるをえませんでした。
その話を聞いたイタリアのトレンツァーノ国立総合学院(2010年3月24日植樹)、バニョーロ・メッラ総合学校(2011年5月18日植樹)、グッサーゴ総合学校の3つの学校が、渡利小学校のこども達を励ましたいという思いから、義援金を集めてくれました。イタリアのこども達は柿の木ポストカードを販売したり、自分たちのおやつ代を少しずつ集めてくれ、日伊文化協会のマニセラ氏を通して、送金してきてくれました。
2011年9月13日に、植樹の準備を進めてくれていた福島市役所の児玉哲也さんに案内していただき、宮島達男、宮島依子で渡利小学校を訪問、イタリアからの義援金を届けてきました。吉岡映子校長先生、代表の児童2名にお渡し、柿の木プロジェクトのことも話をしてきました。こども達からは「大切に使わせていただきます!」と元気なメッセージをもらいました。
渡利小学校は児童数638名、各学年4クラスの学校です。校庭の除染を行い、放射能の数値は下がったものの、こども達は、今だに2時間までしか外で遊んではいけないそうです。運動会も2時間のミニ運動会を開催予定。しかし、そんな困難な状況の中でも、屋内でできることを頑張ろうと、吹奏楽部が福島県の県知事賞、合唱部が福島県大会で金賞を受賞したそうです。こども達の困難に負けない姿にとても心打たれた渡利小学校訪問でした。