11月8日木曜日、東京都台東区谷中防災コミュニティセンターにて20周年を迎えた柿の木の収穫祭が行われました。谷中コミュニティ委員会こども未来部、谷中児童館の呼びかけで幼児から小学6年生、そして保護者の方たち約26名が参加して、干し柿作りとワークショップを楽しみました。
谷中の柿の木は1998年に植樹され、2008年に移植、さらに2014年にもう1本再植樹と長い間、地域に見守られてきました。今年の酷暑や台風で1本の木は実が落ちてしまいましたが、残る1本には大きな柿の実が沢山実りました。子どもたちは枝を紐に掛けられるように剪定し、大人の手によって皮が綺麗に剥かれ、80個近い柿の実が児童館の軒下に吊るされました。
ワークショップでは児童館の先生が紙芝居「かきのきおやこ」を上演し、子どもたちに被爆柿の木二世の物語を分かりやすく披露しました。また、柿の木プロジェクト実行委員からは、春にイタリア、ロンバルディア州ブレーシア県の植樹地の方々が谷中を訪問したことを子どもたちにお知らせしました。ブレーシアの子ども達が描いた原爆のきのこ雲が平和な木に変身した塗り絵などを紹介し、柿の木のきょうだいが世界に広がっていることを伝えました。そして、来年もまた実がなるようにとの願いを込めて、柿の実の折り紙を沢山作りました。
子どもたちは干し柿作りや折り紙にとても意欲的で、パワー溢れる時間でした。子どもたちだけでなく、参加した保護者の間でも被爆柿の木についての話が聞こえ、次の世代に受け継がれていく収穫祭になりました。干し柿はお正月頃に食べ頃を迎えます。